どうも、メケです。
この記事は「サピエンス全史 ユヴァル・ノア・ハラリ」 の書籍 全上下巻 の自分なりの概要をまとめ、その中で得たこと、気づき、考えたことなどを綴っていきます。
前記事の内容です。
農業革命の前夜 狩猟採集時代のサピエンス

現生人類と非常によく似た人類が誕生してから約200数十万年間は大きな動きはなかった。サピエンスは他のネアンデルタール人やデニソワ人やホモエレクトスと同時期を過ごていた。しかし、突然変異なのか次第に獲得したからなのか「虚構を語る能力」の獲得によって、サピエンスの歴史が始動した。
約7万年前の話である。
東アフリカから中東、ユーラシアへと進出し他の人類種を地球上から一掃(絶滅)させてしまった。
そのあと、オーストラリア大陸やアメリカ南北大陸へ上陸した。
サピエンスが人類史上初めて食物連鎖の頂点に立った。太古の昔より独特の進化を遂げてきたオーストラリア大陸の多種多様な大型の陸上動植物のほとんどを絶滅させ、生態系をわずか数千年で一変させた。
この約7万年前におこった特殊な事例(他の人類種や動植物の大規模絶滅)の始まりをサピエンスの認知革命と著者は言っている。
→そもそも認知革命の「認知」って何?
学習、記憶、意思疎通の能力らしい。
この能力に革命が起こったのだとか。
虚構を語り知らぬ人同士でも信じ合い、協力し合えるようになったことらしい。
この能力が他の動物、ホモ属の中の他の種とは違うらしい。
→なぜ認知革命というか。
生態系の頂点にいるライオンやイルカ、シャチなどの捕食動物は途方もない年月をかけて遺伝子レベルで身体を発達、進化させてきた。環境に適応こそすれど他の動植物を絶滅させるようなことはなかった。人類種も同じである(認知革命が起こる前までのサピエンスも同じである)。
ところが約7万年前にサピエンスはライオンやイルカ、シャチなどのように牙を発達させたり、鼻孔の位置を水面に移動させたり体の一部を進化させることなく、特殊なことをやり始めた。
特殊なこととは、「遺伝子の形態的進化を待つことなく」、短期間で全世界のあらゆる地域に進出し、あらゆる気候風土環境に適応したことをいうのだそうな。
他の人類種を地球上(アフロ・ユーラシア大陸)から一掃し、大海原を航海して人類が足を踏み入れたことのない新大陸オーストラリアへ上陸を果たした。船、弓矢、ランプを発明し、芸術(シュターデル洞窟のライオン人間の彫刻)、宗教や交易、社会的階層化の明白な証拠も出てきている。
北方のシベリアからアラスカ(アメリカ大陸)への陸続きの横断も同じである。シベリアでは雪の上を歩くための履物や針を使ってきつく縫い合わせた毛皮や保温効果の高い衣服のくり方を身につけた。マンモスを追跡し狩猟するための技術も開発した。マンモスやトナカイ、マストドン、サイなどを追っているうちに、シベリアからアラスカへ渡る集団が出てきたのである。

→著者いわく、認知革命の起きた頃の人類は現代の私達と変わらないぐらいの高い知能を持ち、創造的で繊細だったとのこと。
これらの、7万年前から3万年前にかけて見られた新しい思考と意思疎通の方法の登場のことを認知革命というのだそうな。
なぜ、サピエンスだけ、急に?
学習、記憶、意思疎通の何がかわった?
遺伝的突然変異なのか、噂話などの社会生活からの変化なのか。
→遺伝子説と噂話説
→証拠があがってない以上学者の間でもはっきりとした答えはないらしい。一般的には遺伝的突然変異ではないかと・・・。
→正直、ほんまかいなと思っちゃう。噂話などの社会生活からの言語の発展のような気がする。私、全く根拠ありません。いや、遺伝子説って遺伝子のどこの何が変わったらそうなるの? そういうの書いてほしいよ。
遺伝子ならば、なぜそれがサピエンスにのみ起こったのかとかね。気にはなる。
→都市伝説の入り込む余地はあるよね。
→この本から分かるのは、認知革命の起こる前まではネアンデルタール人、デニソワ人よりもサピエンスは弱者だったってこと。西ユーラシアに広がるネアンデルタール人、シベリアやチベットに広がるデニソワ人。東アフリカのまま狭いエリアで生息していたサピエンス。
→突然サピエンスが、アフリカをでて、ユーラシア全土に進出するんだから・・・。ココ本当に謎。ロマン感じる。結果的にかもしれんけど。実際は何辺もトライしてたのかもしれない。
→狩猟採集民であったサピエンスは農業革命が起こる7万年前〜1万2000年前まではどのような生活を営んでいたのか
正直確たる証拠、遺跡のようなものが上がってないらしい。なので想像の域を出ないらしい。しかしながら、イギリス人のオーストラリア大陸入植当時の先住民の様子などから、狩りをして過ごすというよりは採集メインの生活だったと推測できるらしい。
多様性があったらしい。オーストラリアにその証拠も垣間見れるとのこと

近世ヨーロッパの植民者たちがオーストラリア大陸に入植したときの記録が残っているそうな。
イギリスによる征服の直前、オーストラリア大陸には30万~70万の狩猟採集民が200~600の部族に分かれてそれぞれで暮らしており、その部族の中でもそれぞれいくつかの集団に分かれていたそうな。
各部族には独自の言語、宗教、規範、習慣があった。
大陸南部と北部で大きく2つに分かれいたそうな。
→サピエンスが東アフリカを出て、アフロユーラシア、オーストラリア、南北アメリカ大陸へ進出したことによって、世界がどう変わったか
サピエンスによる大規模な自然破壊がおきた。大型の哺乳動物の大半が絶滅したのである。
アメリカ大陸のオオナマケモノ、巨大ライオン、マンモス、アメリカ原産の馬やラクダ、マンモス、もっと小さい哺乳動物、昆虫や寄生虫さえも、約2000年の間に大半が絶滅したそうな。オーストラリアは言うまでもない。
化石化した糞便からはどれも紀元前12000年前~9000年前以降は発見されていない。突然絶滅したのだ。人類がアメリカ大陸へ渡り住んだ頃とときは一致するらしい。気候変動のせいだけではないだろうとのこと。気候変動であれば海の大型動物も同じような結果になっていただろうからと。海の哺乳動物は同じような結果にはないっていないだとか。
→今我々がTVとかでよく見るオーストラリアやアメリカの風景は、最初に上陸したサピエンスが狩猟や焼き畑で一掃(大規模な環境破壊を)してしまった後の景色ということなのか。
→この本を読むまでアメリカ大陸オーストラリアは原始のままの状態だとばかり思ってたよ。そうじゃなかったのね。すでにサピエンスによって自然破壊された後の風景だったのね。
→オーストラリア大陸や南北アメリカ大陸はもっと独特な進化を遂げた珍しい動植物で溢れかえっていたことが想像できる。何千万年という途方もない時間をかけて育まれた、進化の壮大な実験室だったんだ。
→それをサピエンスが。。。認知革命の結果なのか。
→もったいない。オーストラリアはカンガルーやコアラだけじゃなかった。今のアメリカもワニやバッファローだけじゃなかったんだ。今の動物園だってもっと多種多様な動物が見れたかもしれない。残念。
→それだけの自然破壊をサピエンスが地球史上初、やってしまったってことだ。
→まさに危険な種、サピエンス。
狩猟採集時代を送っていたサピエンスの生活も気になるところである。
学者の間でも殆ど知らない領域だそうな。生活様式も宗教的なことも社会構造も。
ただ、遺跡もいくつか上がってはいるらしい。
ロシアのスンギル
マンモスの狩猟文化に属する埋葬地の発掘。その遺跡からは他の人類種や動物種の行動パターンを遥かに超える社会政治的基準を考案したことを示す有力な証拠が発掘されているらしい。
→つまり狩猟時代から、ヒエラルキー(社会秩序)があったらしい。
様々な発掘から
ポルトガルやイスラエルの無傷な骨格と、ジェベルやサハバ、オフネットの殺戮場など、その形態はさまざま。
当時の狩猟採集民は様々な宗教社会構造を持っていたと推測できる。
→その証拠がオーストラリア原住民狩猟採集民の生活からその一端を垣間見るそうだ。平和や平穏を享受した時代もあれば残忍な争いが行われた時代と場所もあったとのこと。
どちらにしても、文字などの記録で残ってない以上、推測でしかないらしい。
→残念。
史上最も破壊的な種 サピエンス

第一波はオーストラリアとアメリカ南北大陸の大量絶滅
最大の被害者は毛皮で覆われた大型の哺乳動物たち。
なんと大型の哺乳動物たち200属のうち、農業革命のおきる12000年前頃には100属しか残ってなかったらしい。つまり地球上の大型哺乳動物の約半分をサピエンスが絶滅させたということ。
第二波はアフリカから400キロほど東に離れたマダガスカルなど洋上の島々
太平洋ではポリネシアのソロモン諸島、フィジー諸島、ニューカレドニア、 サモア、トンガ、マルケサス諸島、イースター島、クック等、ハワイ諸島、そしてニュージーランド。
詳細には書かないがその地域特有の固有の動物たちが一掃された。すべてサピエンスが犯人。
→今私たちがメディアで見ているそうした地域の風景は実は原風景ではなく第二波の大規模自然破壊が行われた後の風景である。そのことを本書で知ったときに愕然とした。ハワイやニュージーランドって大自然に見えるよね。今でも。でもそれは違ってたんだ。大規模自然破壊の後の風景だったんだ。
第三波は実は現代に起こっている
→第一波、第二波のことを知ってたら、今行われている自然破壊にもっと注意が向けられただろう。河川から海洋に流出する廃プラ。今これらからできるマイクロプラスチックで海洋汚染が進んでおり、海洋生物が間違って食べたり、漁の網に引っかかったりして、海の野生動物が死んでいるよね。
→海洋生物の乱獲もそう。
→今の海洋をかつてサピエンスがしたようなオーストラリアやアメリカ南北大陸にしちゃいけないと思う。
感想

なんかさぁ、狩猟採集民と聞くとさぁ、大自然と調和して平和に暮らしていたようなイメージがあるよね。自分だけかな。
日本の縄文時代をイメージしちゃうよね。実はこの日本も知らないだけでオーストラリアやニュージーランドと同じだったりして。そんな事言いだしたらきりないけどね。全世界だろーってなっちゃう。
本書にも書いてたけど、サピエンスは動物史上最も自然破壊を行ってきた破壊的な種であると書いてあったよ。
本当そう思うよ。今のクジラやサメ、マグロ、イルカたちをマンモスのようにしちゃいけない。
まとめ
というわけで、本日は「農業革命前夜」ということで、サピエンスが動物史上最も破壊的な種であったことを書きました。
実はすでに第一波第二波として、哺乳動物の約半数を絶滅に追いやり、焼き畑など大規模自然破壊を行ってきた後の風景を、今の原風景と思って見ていたんだなという内容でお話してきました。
重ねて今のオーストラリア大陸、南北のアメリカ大陸、ニュージーランド、ハワイすべて大規模自然破壊の跡の風景でございます。このことをよく知って、もっと自然のことを大事にしたい。クジラやイルカマグロなど絶滅させないようにしたいですね。
とはいっても、後々に本書にも出てきますが、本人たちはそこまで先のことを予測できない。やってる人たちも想像の外のことまで共感できない。だからこういう大規模自然破壊が何度もおこるのだと。
後にも出てくるけど、人身売買、プランテーション、アヘン戦争。
紅茶や砂糖に酔っていたときに、海外でそれらの犠牲になっている人たちのことを想像しにくいよね。僕らがマクド食べながら海のイルカやウミガメのこと想像できないのと似てるような。自然を大事にしたいと思いつつも、一方ではマクド食べているという、複雑な心境。
できることは気をつけてやっていきたいなー。
次回は③農業革命、「国、数字、貨幣、宗教」についてお話します。
最後まで読んでくださいましてありがとうございます。
それでは。