運動脳 アンディシュハンセン

どうもメケです。

本日はこの書籍です。

 

書籍「運動脳」きっかけ

私普段朝ランニングしてまして、朝走るとなんだか一日をいい気分で過ごせるんです。

なのでもしかしたら、運動すると脳みそがリフレッシュされるのかななんて前から思っていました。

 

いや、これ絶対何か出てんじゃねぇ? っていうのは常々思ってまして。

 

もしかしたら走ることが脳にいいんじゃない? なんて思いながらこの書籍を読みました。

その通りでした。

 

そしてネット検索でこの動画にたどり着きました。この「運動脳」という書籍を要約しているような動画でしたので紹介しときます。約17分ほどです。ちなみに13万回も再生されてる動画です。

「アンディシュ・ハンセン」さんの動画

運動がすべての認知機能をたかめる最強の薬だ、といった内容です。

記憶力、集中力、創造性、全てが向上する。

今一度この動画を見返してみると、書籍「運動脳」を要約している内容といっても過言ではないでしょう。

 

メカニズム的には脳内の海馬(記憶を司る箇所)の加齢による萎縮は避けられないと今まで考えられていましたが、なんと運動によって海馬に新しい細胞が再生されることがマウス実験でわかったのです。

そして人間でも同じ結果が出たのです。一年間の運動によって海馬は大きくなり、記憶力も上がっていたとのこと。脳は運動によって成長するんです。特に空間記憶力。位置や空間を学習し記憶する能力。

他にもあります。創造性がますだとか。読解力が上がるだとか。幸福度を高めるだとか(軽度中度の抗うつ薬に匹敵するほど)。

 

脳は運動が好き。

 

走るとなぜ気分が良くなるのか。進化の過程で「走ると生存の可能性を高めてくれ、脳が褒美としてドーパミンを出してくれるにようになったから」。

我々の祖先はなぜ走ったのか。食料を手に入れるため。捕食動物から逃げるため。定住のため新たな土地を見るけるため。

 

これが、走ると気分が良くなるメカニズム。

 

運動とはなにか。スポーツではない。運動は体を最適化する手段であり、脳を最適化する手段。

 

詳細には

書籍「運動脳」では、もっと詳細に脳のメカニズムをわかりやすく説明してくれており、各種研究データを引用し、人間の進化の見地からも説得力のある根拠を示してくれています。マジで納得です。

 

この書籍の何がよかったか

どおりで・・・、自分の実体験に照らし合わせるとそういうようなこと「実際あるある」と思いながら読み進めていきました。

「ああ、だから、朝のランニングで僕は一日を気分良く過ごせているのだ」と納得しました。

 

やっぱりこれからも朝のランニングや散歩、続けよう!ってそう思えました。

 

しかもそれだけじゃないです。

ランニング(ウォーキングでも同じ、ほかの有酸素運動でも同じ)によってさまざまな脳にいい影響を及ぼすことが実験で明らかになっているみたいです。

 

自転車を買おうか迷っていましたが、やっぱり買おうかなって・・・そう思いました。

 

 

ランニングするとどういいか

一日を気分良く過ごせる

気分が晴れやか

よく集中できる(ADHDに効果あり)

あまり悩まなくなる(うつに効果あり)

イライラしなくなる(ストレスに強くなる)

 

メカニズム

運動をすることでセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン(いわゆる神経伝達物質なるものたち)の分泌量が増える。

セロトニンは鎮静作用上昇。

ノルアドレナリンはやる気、注意深さ、集中力が上昇。

ドーパミンは意欲、活力、集中力、意志決力が上昇。

だから、朝ランニングすると一日気分良く過ごすせて、よく集中できて、くよくよせずイライラしなくなるのである。

 

いいことだらけ。

 

 

他にもある、脳の若返り(海馬の成長) 

上記神経伝達物質なるものたち(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)が分泌されると、「BDNF」が生成される。

脳内の天然肥料。意欲減退を防いでくれる。

BDFNに代わる薬はない。自分の身体で作るしかない。

 

この「BDNF」が生成されると海馬の細胞数が増えることが分かっている。海馬が成長するのである。短期記憶、長期記憶の司令塔が成長するのである。

脳年齢も若返るというわけだ。

 

走るのは脳みそにいいことだらけ。

ケガだけしないように注意はいるけどね。ハマりすぎずぼちぼちとやるのがコツだろう。

 

 

いつからどれだけすれば効果は出るか

運動するのに遅すぎることはないらしいです

実際に70歳からトレーニングを始めたオルガコルテコさん、90歳で走り幅跳びと、100メートル走の世界記録を作りました。

このオルガさんのMRI脳検査の結果、健康な脳、海馬一回り大きい、白質きれい。

記憶力テストの結果、同年代の人に比べて格段に優れている結果が得られたそうです。

 

何歳からでも始めるには遅くないといういい例ですね。

 

頻度と量

週に2~3回、1回あたり20~30分。できればランニング。息が上がるほどすれば効果はさらにみられるとのこと。

2ヶ月ほど続ければ効果を実感できるらしいです。

 

実際私は効果を実感してます。

ランニングじゃなくても、ウォーキングでも水泳でも自転車でも効果はあるとのことです。ただし筋トレが「脳にいい効果をおよぼおすのかどうか」は今実験中なので何とも言えないそうです。

 

遺伝子の突然変異は本当だった

2015年の論文で本を読むのに役立つ「ARHGAP11B」遺伝子というのが発見された。これは人間にだけある遺伝子。実は不完全な遺伝子。

この遺伝子をマウスに導入すると、なんと脳が成長して大きくなり、大脳皮質にしわができたんだと。

つまり「ARHGAP11B」遺伝子は前頭前皮質を発達させる遺伝子だった。

 

遺伝子の突然変異による「認知革命」はホントだった

320万年前に猿人、100万年前にはホモエレクトス(原人)、火や道具、武器、衣服。

脳が急速に発達し始めた。

 

そして10万年前、アフリカ東部の片隅に生息していたホモサピエンスに「認知革命」が起きた。

ほかホモ属(6種類)を駆逐し、短期間で地球上のあらゆるところに進出。

 

どこかで読んだことあるフレーズ、「認知革命」。

そう、ホモサピエンス全史の書籍に出てくる「認知革命」だ。その時のブログレビュー記事で、どこのどういった遺伝子が突然変異したのか書かれてないので都市伝説のようにしか捉えていませんでした。突然変異が本当かどうか、突然変異だけで認知革命が起きるのかなど、まさにその疑問に答えてくれたのが本書「運動脳」でした。

 

本を読むときに役立つ能力「ARHGAP11B」遺伝子。前頭葉前皮質の成長を遅らせる(時間をかけて成長させる)遺伝子。

ホモサピエンス全史でいうところの「虚構を語り虚構を信じる力」、これは都市伝説ではなく遺伝子の突然変異だったのですね。

 

どのように「虚構を語り虚構を信じる力」を獲得したか

書籍だけでは分かりにくかったので調べました。

遺伝子ARHGAP11Bの突然変異が、「本を読むときに役立つ英語で言うところの「in」「at」「on」などの空間的前置詞」と「言語の再帰要素の発明」を可能にした・・・ようです。以下にリンクを貼っときます。

おもしろい記事(遺伝子の突然変異が都市伝説なんかではない説)

 前頭前皮質の成長が遅くなる突然変異が、メンタル統合能力(複数の単語とそれらの関係を想像して意味を理解する能力、再帰構造を理解する能力ともいう)の獲得を可能にしたようです。

 

ちなみに再帰言語とは「人の絵を描く人を描く」といった文書のことをいいます。

この文章を読んで意味のわからない人はいないでしょう。

同じ文内で同じ用語が繰り返し使われてますが、同じ描くでも描くのかかるそれぞれの言葉の関係を想像して意味を理解する。つまりは「人の絵を描いている人を描く」と想像できます。

私も素人なのでこれ以上文章をわかりやすく分解できませんが、言いたいことは伝わるでしょうか。

こういった文章の理解は、チンパンジーにはできないらしいです。チンパンジーとはわずか1.2%しか遺伝子が違いません。

 

この基本的な再帰性は言語構造の基本的な特徴の一つであり、言語学習や文の構築において重要な役割を果たしているらしいです。いわゆる世代を経るごとに言語体系が洗練され高度に発達していくんでしょうね。

 

脳の構造がメンタル統合に適した遺伝子の突然変異だったんでしょうね。

 

前頭前皮質に突然変異を持った子供たちが互いに長い時間を会話しながら過ごすと「再帰言語」が自然発生するそうな。

実際に実験でも再帰言語は自然発生して数代の世代を経るうちに洗練された再帰言語へと進化したそうな。

 

なるほど。

「認知革命は遺伝子ARHGAP11Bの突然変異ののち再帰言語が自然発生、数世代を経るうちにより洗練された再帰言語へと進化する」。これがサピエンス全史でいうところの「虚構を語り虚構を信じる能力のこと」なのかなと私なりに理解しました。

認知革命は必然だったのか。

 

私が以前、「サピエンス全史」で読んだ時は何の遺伝子かまでは書かれていかったので、都市伝説的な感じで受け取っていましたが、実は本当にそういう突然変異がホモサピエンスに起こっていたのですね。これはマジで驚きです。

 

とはいえ、都市伝説好きの私としては、太古の昔アヌンナキうんぬんで、狙ってその遺伝子「ARHGAP11B」をホモ・サピエンスに移植したのではないかとさえ、まだ想像の余地はあります。でないとそんなに都合よく突然変異してその遺伝子が子孫に都合良く受け継がれるものなのかとさえ思ってしまいます。まだまだ、この突然変異のところに都市伝説的想像の余地はありそうな感もします。

話がそれました。

 

話を戻します。

 

最高の脳のコンディションにするにはちょっとハードめがベター

週3回、30~40分のランニングをする。できれば息が上がるぐらい。

ただし、足を怪我しない程度にと、私自身からは付け加えておきたい。

 

私のような素人市民ランナーから見ても、週に3回、30~40分走るのはまぁまぁ大変だ。とはいえ30~40分を過ぎる辺りから・・・、めちゃくちゃ心地よくなってくる。間違いない。

 

最初の20分すぎるぐらいまでは辛抱して走ったほうがいいだろう。5分や10分で走るのをやめたなら一番しんどいところで走るのをやめることになる。そして次も走りたいとは思わなくなるだろう。

 

どうせ走るなら「脳のメカニズム」をうまく利用して「ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニン」の恩恵を受けて楽しく、心地よく続けていきたいものだ。

 

ランニングじゃなくってもウォーキングでも水泳でも自転車でも同じような効果はあるらしいので、とりあえずやってみるのがいいだろう。

 

もちろん私も走らず散歩だけのときもありますが、気分は爽快になって一日気分よく過ごせています。

 

まとめ

というわけで、「運動脳」アンディシュハンセンさんのレビューでした。

 

ランニングは実は脳みそを鍛えて若返らせてくれる。

 

よく寝られるようになり、様々なホルモンの恩恵を受けてストレスに強くなり、記憶力、判断力、空間認知力を向上させてくれる。

BDNFなどの脳みその栄養が脳のアンチエイジングにも貢献してくれる、そういった内容でした。

 

やっぱりね、人の脳は今でもサバンナで狩猟採集生活をしているのですよ。だから、家でゴロゴロしていても、一日の中で30分でもいい、運動して汗流したら気持ちがハツラツするんですよ。

 

 

というわけで、運動は脳みそを健康にしてくれるのだと改めて納得させられた本でした。

 

今回の本は大変ためになりました。

 

ごちそうさまでした。

 

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