同志少女よ、敵を撃て  逢坂 冬馬, 青木 瑠璃子他

どうも、メケです。

 

このタイトル見てどう思いますか。

堅そうですよねー。

挿絵が昭和っぽい。

 

いやー、重そうな小説だと思いました。

AmazonAudibleのオススメだったんですけどね。

 

ずーっとオススメで出てきてたんですよ。

ずーっと無視してたんですよ。

 

もう、気になったので読んじゃ(聞いちゃ)いました。

 

どんな感じの小説か

1942年ごろの独ソ戦を舞台に戦況の流れとかは史実に沿っている。

けど、ノンフィクションではない。

戦争モノなのでむごいシーンも多数。殺伐としてる。

 

でも、登場人物はキャラがはっきりしていてライトノベルっぽい。

戦争モノという殺伐とした中でキャラクター同士のほっこりしたやり取りには救われた。

 

じゃぁ、きゃぴきゃぴしてるかっていうとそうでもない。

 

冒険モノ? いや違う。

 

戦争+冒険かな?

 

ざっくりとストーリー

 

ドイツ軍の襲撃により村は壊滅。

主人公18歳の少女セラフィマだけが生き残る。

一時は死を選ぶも、母のかたき(ナチスドイツ軍狙撃兵)を討つため、戦争を生き、死と隣り合わせの実践の中で様々な同志との出会いと別れ(死)の中で、一人の女性狙撃手として成長していく物語。

 

訓練を受け実践で練度を上げ、少女から一人の女性狙撃手として成長していく内面の葛藤と苦悩の移り変わりを描いた小説とでもいおうかなぁー。

 

最後は母をやったドイツ軍の狙撃兵を見つけ出し、かたきを討つ方へ物語は集束していく流れかなー。

 

メインはそんな感じのストーリーでした。

 

感想

 

ライトノベルっぽいけど軽すぎず、戦争(戦闘)シーンがそうさせてるのかな。

 

死とは何か。

生きるとは何か。

道徳心、倫理観は戦争の前では無力なのか。

 

戦争は何でもありを当たり前にさせられてしまう、ある種の狂気じみた世界なんだと思わされました。

生きるためにそうせざるを得ない。みんな(同志)と一体感を得るためにそう選択せざるを得ないのか。

などなど、いろいろ考えさせられる小説でした。

 

いやー、最後のセラフィマ捕虜からの大脱出劇。

応援部隊駆けつけての大逆転は鮮やかでおもしろかったです。

 

その次の瞬間、セラフィマが目を疑いたくなる光景を目の当たりにする。

「自分は何のために戦っているのか」の葛藤の末、「女性を守るために・・・」と、味方中尉?を狙撃射殺。

 

あー、セラフィマよ、これで終わった。

と、私、そう思ったんです。

味方の上司射殺ですよ~。

 

 

けどね、話は次々展開していき、最後はハッピーエンド。

ほっとできてよかったです。

 

どんな人にお勧めか

感動したい人。

実際の史実や実際の話をこの本に求めてない人。

兵器や戦法を求めてない人。

主人公セラフィマの内面の移り変わりを体感したい人。

冒険ものの小説が好きな人。

 

Audibleって小説向きかもですね。

小説は聞いてておもしろいです。

私は通勤のとき車で聞いています。

 

まとめ

世界情勢的にちょっとどうなのかなーっていう感じの1942年ごろの独ソ戦が舞台です。

 

実はこのタイトルの挿絵の意味、最後まで読むとわかる。

心のない抜け殻のような少女の挿絵ですよね。

戦争を通して少女セラフィマが自分自身のこころを探し求める旅でもあったのかななんて思います。

 

小説なので、ハラハラ、ドキドキしたい人向けです。

たまにはこういう本もいいかな。

新規開拓でした。

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